断熱リフォーム工事は具体的に何をすればいいのですか? その3
先日、お客様と話をしていて、「断熱リフォーム工事は具体的に何をすればいいのですか?」と聞かれました
新築と同じ断熱仕様にしようとすると、内部や外部の仕上げ材を剥がして、またもとに戻すなどの工事も必要になり、断熱工事以外の余計な費用がかかってしまいます。
実は、断熱性能は全部を完璧にしなければ性能を発揮できないということではなく、部分的な断熱補強工事でも、ある程度全体の性能を引き上げていくことは可能です。
今お住いの家でも、断熱性能は上げられます。
そこで、まずはコストパフォーマンスを重視し、出来るだけ既存を壊すことなく部材の追加や交換だけでできる断熱リフォームから考えてみましょう。
まず、比較的簡易に断熱性能を追加しやすい部位に、窓、床下、天井(または屋根)の3か所があります。
今回は、天井の断熱改修工事を説明します。
窓の断熱改修、床下断熱改修が終わったら3番目に行ってほしいのが、天井断熱改修です。
天井ですが、屋根の形状にもよりますが、天井裏に空間があり、天井に設置された点検口から、この小屋裏へ進入できるようになっています。
この天井裏空間がある場合は点検口から小屋裏へ上がり、屋根面に断熱材を吹き付けたり、天井の裏側から断熱材を追加で敷き詰めたりすることができます。
このとき、床と同様に天井と壁の間にも隙間があいていることが多いため、天井面で断熱を行う場合にも「気流止め」の処理を行います。
気流止めの詳しいことはコチラです
天井に点検口がない場合は簡単に作ることはできますが、天井が屋根に沿った勾配天井など、そもそも小屋裏空間という余裕のスペースがない場合もあります。
その場合は天井をいったん壊してまた元に戻す、という工事が必要になりますので、建築業者さんと打ち合わせて、ご自宅に合った断熱方法を選んで下さい。
窓・床下・天井の工事はすぐにでも行うことができそうですが、この3つの部位を断熱することで、一体どの程度の効果があるのでしょうか。
それを知るために、冬場に暖房の熱がどこから逃げているのか、部位ごとにその割合を示した写真をご覧ください
窓からはなんと暖房熱の48%、約半分を逃がしてしまっています。床の10%、屋根(天井)6%と合わせると64%です。
つまり、窓・床・天井の断熱工事を行うことで、全体の3分の2の性能を引き上げることができるということになります。
残る外壁19%と換気17%も何とかしたいところですが、実はこの二つを改善するのはあまり簡易にはできません。
外壁の断熱性能を上げるためには、室内側か外壁側か、どちらかの仕上げ材をいったん撤去する必要がありますし、熱を逃さない換気システムを作るのも同様に、壁や天井の撤去工事などが必要になり全体の工事代金が高額になりやすいのです。
そこで、外壁と換気の断熱化を検討する場合は、他のリフォーム工事に合わせて行うなどで費用を抑える工夫をしたいところです。
例えば、外壁を張り替えるタイミングに合わせて外部に断熱材を張る「外張り断熱」を追加したり、耐震補強工事で室内側の壁を剥がすタイミングで室内側から断熱材を追加したりという方法があります。
このように複数のリフォームを組み合わせることによって合理的に行う方法などもご検討いただければと思います。
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