高断熱住宅の設計手法 断熱と熱交換換気の観点から パート2
前回の鎌田先生の講演の続きです。
今回も難しいと思われたらスルーしてください。
熱交換式24時間換気システム(ブログ内では熱交換型と書きます)が、
今回の鎌田先生の話で理解できました。
C値が2で 100m2の家だと 2×100=200cm2の隙間があります。
約14センチ角の大きさになります。
24時間計画換気の室内給気口1つで、フィルター等が付いていたりしていますが、
隙間相当面積C値に直すと約20cm2になります。
家に5個付けると合計は100cm2になります。
家の隙間 200cm2
給気口 100cm2
合 計 300cm2の隙間になります。
上記の数字を見ると給気口(100)の数字より家の隙間(200)の数字が多いです。
要は、給気口から入る風より家の隙間から入る風の方が多いのです。
家の隙間は窓を中心にありますので、
気密を上げなければ計画通りに空気は動いてくれません。
熱交換型は機械を使って空気の出し入れを行っているので圧力差が生じないので、
自然換気の換気量と、熱交換の換気量が住宅全体の換気量になります。
自然換気量はC値×0.1です。
C値が2の時は 2×0.1=0.2回分の換気量があります。
全体の換気量を0.5回で行うと、C値2の家は0.5-0.2=0.3回分
の熱交換換気扇を付ければいいことになります。
そのことを知らずに、0.5回分を付けると0.2+0.5=0.7回分になります。
上記の事を知らない人が多いと思います。メーカーさんのカタログにでも書いてないようです。
熱交換型の換気扇の熱回収率が80%の場合は、
0.3×80%=0.24回分の熱交換を行いますので、
全体の0.5回から0.24回を回収するので、ほぼ回収率は50%になります。
熱交換型80%の換気扇を使っても50%しか熱が回収できないことになります。
C値が0.5の住宅で、換気回数0.5回とします。
自然換気は C値0.5×0.1=0.05回
熱交換型換気扇 0.5-0.05=0.45回
0.45*80%=0.36回分の熱回収になります。
72%の熱回収になります。
熱交換型で省エネを図ろうとすると、住宅の気密を出来るだけ上げたいので、
高断熱高気密住宅に拘っている建築会社はC値0.5を目指します。
省エネ基準からC値の基準が無くなったのはおかしいですが、
気密測定の重要性は換気にも必要だと理解できました。
お陰様で創立51周年を迎える事が出来ました。
注文住宅&省エネ・快適・健康リフォーム工事の水野建築でした。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます♪
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