同じ「日射遮蔽効果大」でも、室内に入る熱はこんなに違います

住宅のカタログを見ると、窓の付属部材について「日射遮蔽効果大」と書かれていることがあります。

しかし、どの付属部材を選んでも同じ効果が得られるわけではありません。

窓から入ってくる太陽熱の割合を表す数値に「日射熱取得率」があります。数値が小さいほど、室内へ入る日射熱が少なく、夏の日射遮蔽に有利です。

講義資料では、一般的な新築住宅にも使われるLow-E複層ガラス・樹脂サッシの日射取得型を例に、付属部材による違いが示されていました。

付属部材がない場合の日射熱取得率は0.46です。これは、窓に当たる日射熱の約46%が室内側へ伝わるという意味です。

これに対して、外付けブラインドを設置すると0.11まで低下します。シェード、すだれ、よしずにも、同等程度の高い効果があるとされています。

一方、和障子では0.27、内付けブラインドでは0.32、レースカーテンでは0.36です。

外付けブラインドとレースカーテンを比べると、室内へ入る日射熱には3倍以上の差があります。どちらも日差しの眩しさは和らぎますが、熱を防ぐ効果は同じではないのです。

なぜ、これほど違うのでしょうか。

レースカーテンや室内ブラインドは、ガラスを通過した後の日射を室内側で受け止めます。そこで熱になったエネルギーの多くは室内に残ります。

外付けブラインドやシェードは、日差しをガラスの外側で遮ります。熱を室内へ入れる前に止められるため、日射遮蔽効果が大きくなるのです。

これは、夏に帽子や日傘を使うこととよく似ています。暑くなってから体を冷やすより、日差しを直接受けないようにする方が効果的です。

ただし、日射熱取得率は、ガラスの種類やサッシの材質によっても変わります。また、夏は数値が小さい方が有利ですが、冬に日射を取り込みたい南面の窓では、常に遮蔽したままでは暖房に利用できる太陽熱まで失ってしまいます。

そのため、「日射遮蔽型のガラスを選べば全部解決」という単純な話でもありません。

窓の方位、周囲の建物による影、夏と冬の日当たり、部屋の使い方を確認し、窓本体と付属部材を組み合わせることが重要です。そして、夏は閉める、冬の昼間は開けるといった、季節に応じた調整ができることも欠かせません。

カタログの「効果大」という言葉だけで判断せず、どれくらい熱を減らせるのかを数値で確かめる。

水野建築では、完成した後に「思ったより暑かった」とならないように、窓一つひとつの役割を考え、根拠のある日射遮蔽計画をご提案していきます。

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