前回のブログでは、全館空調は「高価な設備を入れれば完成」ではなく、
“空気の流れを考えることが大切”
というお話を書かせていただきました。
今回は、その中でも特に印象的だった「空気の戻り道」
についてお話したいと思います。

家の空気は、エアコンで冷やしたり暖めたりすると、家の中を移動します。
ですが、送った空気が戻れなければ、循環は止まってしまいます。
これは、人の流れにも少し似ています。
入口だけあって出口がなければ混雑しますよね。空気も同じです。
例えば、
リビングだけよく冷えるのに、廊下や寝室が暑い。
そんな家では、空気がうまく循環していないケースがあります。
最近の高性能住宅は気密性能が高いため、
昔の家のように「すき間風」で自然に空気が流れることが少なくなっています。
だからこそ、意識して“空気の通り道”を設計する必要があります。
今回学んだ講義では、
・建具の下のすき間
・天井のスリット
・吹き抜け
・階段空間
・換気計画
などを利用しながら、空気を循環させる考え方が紹介されていました。
また、空気の戻り道が悪いと、
・部屋ごとの温度差
・冷暖房効率の低下
・湿気がこもる
・ニオイが残る
といった問題にもつながるそうです。
さらに驚いたのは、
空調設計によっては“夏型結露”という現象が起きることでした。
夏の湿った空気が、冷えたダクトや配管に触れることで結露し、
カビや木材の劣化につながることもあるそうです。
つまり、「高断熱だから安心」ではなく、
・断熱
・気密
・換気
・空気の流れ
・空調計画
これらをバランスよく考えることが大切だということです。

水野建築でも、こうした空気の流れや温熱環境について、継続して学びを深めています。
また、水野建築が大切にしている“パッシブデザイン”とも、全館空調は深く関係しています。
窓の位置、
日射の取り入れ方、
風の抜け方、
断熱性能。
こうした建物そのものの性能が整っていてこそ、全館空調も本来の力を発揮します。
設備だけに頼るのではなく、「建物」と「空調」を一緒に考える。
これからの家づくりでは、ますます重要になると感じています。

これからも水野建築では、快適で健康的に暮らせる住まいを目指して、
性能・空調・暮らし方を学び続けていきたいと思います。
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